不安障害

強迫性障害

強迫性障害とは、不安なことに対して、その不安をなくすために一定の行動を繰返し行ってしまう病気です。

さまざまな症状があり、患者の抱える不安も行ってしまう行動も違っています。

例えばこんな症状があります

● 「なんらかのウイルスや菌に汚染されるのでは」という強い不安をもっている場合は、その不安をなくすために何度も何度も手を洗ったり消毒したりします。
「もしかしたら触ってしまったかもしれない」と常に手洗い・消毒を続けます。
外から帰ってきたらすぐにお風呂に入る、外で着ていたものは他の洗濯物とは一緒に洗えないなど徹底的に汚染を防ぎます。

● 他の人(動物)を傷つけてしまうのではないか」という不安を持っている場合は、駅のホームで「自分は今前にいる人をホームから突き落とそうとしたのではないか」と考えたり、「自分は人を殺そうと考えているのではないか」と全く望んでいないことに対して不安を感じてしまいます。
テレビで殺人事件のニュースを見ては「自分が関与しているのではないか」と考えてしまいます。

強迫性障害は気付きにくい

強迫性障害には、他の人から見ればばかばかしいこと、無意味なことをこだわってしまい、それをしなくてはいられなくなってしまう症状があります。

しかし、他から見てばかばかしいことであっても、病気であるとは思わないことが多く、「ただの心配しすぎ」ととらえられたりして受診する頃には、発症してから何年も経ってしまっているということが多いです。

こだわりのある人、几帳面な人、注意深い人さまざまな人がいますが、強迫性障害は「何よりもその行為を行ってしまう」という優先順位が違っていることが特徴です。

強迫性障害の原因と治療法

強迫性障害の原因はまだ明らかにはなっていません。
しかし、心因性(ストレスなどの心の働き)や性格的なもの(几帳面・真面目など)と脳内の神経伝達物質セレトニンが関与していると考えられています。

薬物療法と心理療法を行います。
薬物療法は原因であるセレトニンの異常を回復させる働きを持つ薬を服用します。
症状によっては抗うつ剤を使用することもあります。

心理療法では、まず病気を理解し、強迫行動を起こさせる不安を理解して、強迫行動をしないで不安が自然となくなるようにしていきます。

社会不安障害(SAD)

誰でも初対面の人と会ったり、人前で話をする際には緊張するものです。
しかし、その緊張は通常だんだん消えていくものです。

社会不安障害とは、このような人前で何かをしたり、大事な試験を受ける時の緊張が強く、「恥をかくのではないか」「悪く評価されるのではないか」という不安から、体に症状が現れてしまいます。

また、徐々に人前に出ることを避けるようになったり、そのような不安の場所を回避するようになって生活に支障を与えるものです。

例えばこんな症状があります

OLのAさんの例です。

仕事中のミスを上司に指摘され、自信を持って行っていただけに非常に大きなショックを受け、その後は来客にお茶を出すときには手足が震えて一歩も踏み出すことができなくなり、電話に出ても声が出なくなってしまいました。

仕事中だけでなく、外に出て知らない人が大勢いる中にいても同様な症状が出てしまい、外に出るのが怖くなってしまいました。

他にもこんな症状が出ます

顔が熱くなる・脈が速くなる・息が苦しくなる・汗をかく・吐き気がする・めまいがする・トイレが近くなる

不安を感じるのは自分だけではありません

不安感で日常生活に支障をきたすのであれば、病院を受診して治療が必要です。

多くの人が社会不安障害を患っていると推測されていますが、ただの「恥ずかしがりや」「自分だけ」と感じている人も多く、受診する人はわずかであると考えられています。
悪化するとパニック障害やうつ病を併発させてしまう場合もあります。

悪化させず、自分らしく自信をもって活動するために、医師に相談するのが大切です。

社会不安障害の原因と治療法

社会不安障害の原因はまだわかっていません。
脳内の情報伝達物質のセレトニンやドーパミンが関与していると考えられています。

治療法には薬物療法と心理療法があり、どちらかだけ行う場合と両方を行う場合とがあります。

最も行われている認知療法では、不安が生まれる原因などを理解し、不安を感じる場面に立つ訓練を行っていきます。

全般性不安障害(GAD)

誰でも何らかの不安を感じることはあります。
しかし、不安の原因ははっきりしていて、特定のものです。

全般性不安障害とは、日常的に不安を感じていて、その不安の原因が定まってなく、次々と不安に襲われ、体に不調が現れたり日常生活に支障をきたすようになります。
悪化するとうつ病やパニック障害、社会不安障害などを併発してしまいます。

例えばこんな症状があります

会社員Bさんの例です。
会社に行っては、会社の同僚に気をつかい「悪く思われたのではないか」と不安を感じ、仕事をしていてもミスがないように気をつかって「間違えているのではないか」「上司に悪く評価されるのではないか」と不安を感じています。

電話がなると「自分が何か悪いことをしたのではないか」「迷惑をかけたのではないか」と不安ばかり抱えています。
自宅に戻っても「提出した書類は大丈夫だっただろうか」と不安が続いてしまうのです。

常に不安を抱えた状態が続き、頭痛や肩こり、吐き気がともなうようになってしまいました。

他にもこんな症状が出ます

めまい・ほてり・寒気・手足の冷え・便秘・頻尿・疲労感・だるさなどの体に現れる症状と、イライラする・悲観的になる・注意力の低下・集中力の低下・寝つきが悪いなどの精神的な症状もあります。

このような症状はありませんか?

  • ●(仕事や学業などの)多数の出来事または活動についての過剰な不安と心配が、6ヶ月以上続いている。
  • ●心配や不安のある日が、ない日よりも多い。
  • ●不安や心配を自分でコントロールできない
  • ●不安や心配にともなって、次のうち3つ以上の症状が生じる。
  • ・そわそわと落ち着きがなく、過敏になったり、緊張する。
  • ・疲れやすい
  • ・心が空白になる、または集中力がない
  • ・刺激に対しての反応が敏感である
  • ・筋肉が緊張している(肩こりがあるなど)
  • ・熟睡した感じがない、または眠れない。

上記に当てはまる場合、全般性不安障害の恐れがあります。

また、症状には個人差がありますので上記に該当しなくても、不安症状を感じ、日常生活に支障がある場合には病院を受診しましょう。

全般性不安障害の原因と治療

全般性不安障害の原因は明らかになっていませんが、日常生活でのストレスがきっかけとなり、いつのまにか発症している場合が多いようです。

治療法には薬物療法と精神療法があります。
薬には抗うつ剤や抗不安薬が使用されます。

精神療法ではカウンセリングやセルフコントロール法、認知療法などが行われます。
薬物療法と精神療法のいずれか、または両方を行っていきます。

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